交通事故後起こりうる症状について
むちうち(外傷性頸部症候群)
追突などの衝撃により、首の動きの正常の範囲を超えて伸びたり(伸展)曲がったり(屈曲)した場合、首の周辺の組織(軟部組織…骨を囲んでいる靭帯や筋肉など)が伸びたり切れたりします。この場合、角度によっては複雑で様々な損傷を受けることになりますが、重度になると神経の引抜き損傷といって、腕神経叢が引抜かれてしまうことがあります。
- 首の痛み
- めまい
- 頭痛
- 耳鳴り
- だるさ
- 四肢のシビレ
- 視力低下
腰痛
追突などの衝撃により、腰の周辺の組織(軟部組織・・骨を囲んでいる靭帯や筋肉など)が伸びたり炎症を起こしたりします。この場合、角度によっては複雑で様々な損傷を受けることになりますが、神経根が刺激、圧迫を受けると、下肢などにシビレやだるさといった神経根の症状が出現します。
- 腰の痛み
- 運動時痛(曲げたり・伸ばしたり・捻ったり)
- お尻から太ももにかけてのつっぱり感
- 下肢のシビレ
- 筋力低下
骨折
追突などの衝撃により、身体のあらゆる部分をぶつけたり、手足を強くついた際に強い外力を受け、骨折することがあります。場所によっては治療が長くかかる場合もあります。しかし、治療をしっかりしておかないと、変形治癒(変形して骨が癒合する)や偽関節(骨が癒合せずそのままになってしまう)可能性があります。
- 患部の痛み
- 荷重時痛
- 腫れ(腫脹)
- 内出血(皮下出血)
- 安静にしていても痛い
- 変形
脱臼
追突などの衝撃により、身体のあらゆる関節を無理な方向に強い外力を受け、脱臼することがあります。場所によっては治療が長くかかる場合もあります。しかし、治療をしっかりしておかないと、反復性脱臼(一度、外傷により脱臼をおこすと、次に軽い外力でも簡単に脱臼する)や関節部の変形を起こしてしまう可能性があります。
- 患部の痛み
- 腫れ(腫脹)
- 可動域の制限
- 内出血(皮下出血)
- 安静にしていても痛い
- 変形
打撲
追突などの衝撃により、身体のあらゆる部位をぶつけて打撲します。打撲でも甘く見てはいけません。著しい腫れが生じ、神経、血管が圧迫を受け機能障害が現れたり、内出血の吸収が不良となり、限局性に骨のような塊ができ、骨化性筋炎を起こすような後遺症が残ることがあります。
- 患部の痛み
- 腫れ(腫脹)
- 内出血(皮下出血)
筋挫傷(肉離れや筋肉の損傷)
追突などの衝撃により、筋肉や腱(筋肉を骨に付着させる組織)が打撃または無理に伸ばされることによって生じます。重度になると、皮下出血が出現しその部分の組織を使って動こうとすると痛みで動かすことができなくなります。たとえば、ふくらはぎであればつま先立ちができなくなったりします。
- 患部の痛み
- 内出血(皮下出血)
- 腫れ(腫脹)
- 運動能力の低下
- 運動能力の制限
捻挫・股関節捻挫(股関節唇損傷)
追突などの衝撃により、捻挫した箇所の周辺の組織(軟部組織・骨を囲んでいる靭帯や筋肉など)が伸びたり炎症を起こしたりします。この場合、角度によっては複雑で様々な損傷を受けることになりますが、重度になると、運動制限が出現します。
- 患部の痛み
- 運動時痛(曲げたり、伸ばしたり、捻ったり)
- 患部つっぱり感
- 筋力低下
- 運動制限